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【米国市況】円が乱高下、介入実施か-国債利回り下げに転じて株反発 - ブルームバーグ

21日の米金融市場は株式、国債、為替の各相場が大きく揺れる展開となった。外国為替市場では、円が対ドルで2020年3月以来の大幅反発。政府・日銀が円を押し上げるため再び介入したと、日本経済新聞は関係者の話として 伝えた

ドル円が乱高下、一時152円接近も146円台に反転-当局介入と報道

  米国債利回りは低下。午前には5年債利回りが2007年以来初めて一時4.5%を上回ったが、一部の米金融当局者が政策の引き締め過ぎを懸念しているとのウォールストリート・ジャーナル(WSJ)報道をきっかけに 下げに転じた。米国株は朝方の下げから大きく切り返し、反発で終えた。  

  • ドル円乱高下、一時152円接近も146円台に反転-介入との報道
  • 米株反発、S&P500は週間ベースで6月以来の大幅高
  • 米国債利回りは下げに転じる、10年債利回り4.22%に低下
  • NY原油は上昇、週間でも値上がり-景気懸念くすぶるも
  • NY金は上昇、ドルと利回りが低下-米金融政策巡る観測で

  円は対ドルでは朝方に1ドル=151円94銭まで下げ、32年ぶり安値を更新。その後は切り返し、146円台前半まで急反発した。ただラボバンクの為替ストラテジスト、ジェーン・フォーリー氏は介入について、「ドル・円の方向性を変えることは期待できず、ドル上昇のスピードを遅らせるのを当局は望むばかりだ」と語った。

  ニューヨーク時間午後4時16分現在、ドルは対円で1.8%安の1ドル=147円43銭。ユーロは対ドルで0.8%高の1ユーロ=0.9862ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.8%低下。

  エグザンテ・データのシニアストラテジスト、アレックス・エトラ氏は、介入がさらなる円安進行を食い止めることはないとの見方を示し、日本の通貨当局は「エネルギー価格の高騰、日米金利差というファンダメンタルズに逆らっている」と語った。

  またドイツ銀行のチーフ国際ストラテジスト、アラン・ラスキン氏は「現在の介入に関する問題は、為替介入で円を市場から吸収しても、日銀の債券介入で円の流動性は増えることだ」と指摘。「数週間あるいは数カ月という長期的な影響を及ぼすためには、介入にはファンダメンタルズ面からの支援が必要だ。恐らく米金利もしくは日本のイールドカーブコントロール(YCC、長短金利操作)政策のシフトという形だろう」と述べた。

Yen surged against the dollar on Friday, reversing an earlier drop of 1%

ドル・円相場の推移

出所:ブルームバーグ

  株式市場はこの日も金利見通しを強く意識した展開。寄り付きで不安定な値動きを見せたものの、国債利回りが数年ぶり高水準から低下すると、主要株価指数は力強く上昇した。

  S&P500種株価指数は前日比2.4%高の3752.75。週間ベースで6月以来の大幅高となった。ダウ工業株30種平均は748.97ドル(2.5%)高の31082.56ドル。ナスダック総合指数は2.3%上昇。

  トゥルーイスト・アドバイザリー・サービシズのチーフ・マーケットストラテジスト、キース・ラーナー氏は、金利と国債のボラティリティーが目立つ1週間だったが「全体としては、金利の上昇幅が大きかった割に株式市場はよく持ちこたえたと言えるだろう」と話した。

  金融当局者の発言も注目された。インフレ抑制に向けた米連邦準備制度理事会(FRB)の取り組みでは、政策金利をどこまで引き上げるか、そしていつ利上げペースを落とし始めるかという議論が次の段階になると、複数の当局者が述べた。

FOMC、利上げピークと減速時期を討議へ-ブラード氏とデーリー氏

  米国債市場ではニューヨーク時間午後4時16分現在、10年債利回りが1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.22%。午前の取引が半ばになると期間の短いものを中心に利回りは下げに転じた。

  ニューヨーク原油先物相場は上昇。世界的な景気減速を巡る懸念が続く中、ボラティリティーの高い1週間となったが、週間ベースでもプラスで終えた。

  BOKファイナンシャル・セキュリティーズのシニアバイスプレジデント、デニス・キスラー氏は「特にディーゼルなどの供給タイト化という強気な側面に対し、金利上昇やリセッション(景気後退)到来の可能性もあり、原油は神経質な荒い動きが続いている」と分析した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物12月限は、前日比54セント高の1バレル=85.05ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント12月限は1.12ドル高の93.50ドル。

  ニューヨーク金相場は上昇。米金融当局の大幅利上げは近く終了する可能性があるとの観測を背景に、ドルと米国債利回りが下げたことから、金買いが優勢になった。

  オアンダのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は「次回会合での0.75ポイント利上げが最後の大幅な利上げになるとの見方が強まる中、金は復活を演じている」と指摘。「米金融引き締めのピークはすぐそこに迫っているようだ。それは金にとって朗報だ」と述べた。

  金スポット相場はニューヨーク時間午後3時7分現在、前日比1.5%高の1オンス=1652.49ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は1.2%高の1656.30ドルで終了した。

原題:Dollar Slips on Fed Bets as Yen Posts Swift Rebound: Inside G-10(抜粋)

Yen Surges as Japan Intervenes in Market Again to Prop It Up(抜粋)

Fed-Obsessed Traders Lift Stocks as Yields Slide: Markets Wrap(抜粋)

Oil Ekes Out Weekly Gain as Slowdown Fears Linger(抜粋)

Gold Rises as Dollar, Yields Pare Gains on Fed Hike Expectations(抜粋)

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