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英中銀、27年ぶりの大幅利上げ-長期のリセッション警告 - ブルームバーグ

イングランド銀行(英中央銀行)は4日、政策金利の0.5ポイント引き上げを発表した。27年ぶりの大幅な利上げとなった。英中銀はその上で、インフレ加速の重圧により英経済が1年超のリセッション(景気後退)に向かいつつあると警告した。

  金融政策委員会(MPC)メンバー9人のうち8人が0.5ポイントの利上げを支持し、政策金利は1.75%に引き上げられた。MPCメンバーは、必要に応じてこの先も断固とした行動を取る姿勢をあらためて示し、今後の会合で今回と同様の利上げを協議する可能性を示唆した。

  ベイリー総裁は決定発表後の記者会見で、「MPCはインフレ圧力のさらなる持続を示唆する兆候を特に警戒し、必要があれば強力に対応する」とし、「9月およびその後の会合ではあらゆる選択肢が議論の対象となる」と説明した。

Half-Point Club

The BOE is the latest central bank to raise interest rates by at least 50 basis points in one go this year

Source: Bloomberg

  中銀は英経済が10-12月(第4四半期)からリセッション入りし景気後退は来年末まで続くとの見通しを示した。これは金融危機以降で最長の不況となり、当局は合計で約2.1%の経済縮小を見込んでいる。

  ガス価格高騰の中で中銀はインフレ率見通しも引き上げ、10月に13.3%でピークを付けると予測。インフレは2023年終盤まで高止まりするとの見通しも示した。この場合、実質可処分所得は過去60年前後で最も大きく落ち込むことになる。

  27年ぶりの大幅利上げはMPCメンバーらが低金利時代に終止符を打ち世界的な引き締めの流れに乗ろうと急いでいることを示している。

  中銀決定を受けて、2年物と10年物の英国債利回りは一時逆転。2019年以来の逆イールドとなった。

  ベイリー総裁によれば、中銀の予想は「異例の大きな」リスクを示している。予想は平均的なエネルギー料金が10月に75%上昇し約3500ポンド(約56万円)となることを想定している。

  声明ではインフレ圧力は「大きく強まった」とし、「最近のガス価格上昇が活動見通しをさらに大きく悪化させた」との認識を示した。

Missed Forecasts

The BOE upgraded its inflation projection yet again

Source: Office for National Statistics, Bank of England

 

  政策金利に加え、中銀は危機時に購入した保有国債を売却する道筋も示した。世界の中銀に先駆けた売却は9月の投票後に開始される公算が大きく、1四半期当たり約100億ポンド相当となる見込みだという。満期償還を加え保有国債は最初の年に800億ポンド程度減少する見込み。

  0.5ポイント利上げの決定は7対2と予想されていた。実際にはテンレイロ委員のみが、より小幅な利上げを主張した。

  MPC議事要旨によれば、当局者らは今後必要になれば「強力に」対応する意向をあらためて表明。今回の0.5ポイント利上げに道を開いた表現だった。さらに、「政策はあらかじめ設定された軌道には従わない」とのガイダンスも付け加えた。

原題: BOE Raises Rates by Most Since 1995, Warns of Long Recession (2) BOE Raises Rates by Most Since 1995, Warns of Long Recession (1) BOE Raises Rates by Most Since 1995, Warns of Long Recession

(抜粋)

(3、8段目にベイリー総裁の発言を追加して更新します)

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