米国株ダウ反発銀行株や景気敏感株が上昇 - 日本経済新聞

【NQNニューヨーク=矢内純一】29日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比269ドル79セント高の3万4122ドル45セント（速報値）で終えた。28日公表のストレステスト（健全性審査）の結果を受け、銀行株に買いが入った。朝方に発表された経済指標が米経済の底堅さを示す内容と受け止められ、景気敏感株にも買いが入り、ダウ平均を押し上げた。

米連邦準備理事会（FRB）は28日に大手行のストレステストの結果を公表し、米国内で相対的に規模の大きい23行すべてが不況時にも規制上必要な自己資本を維持できるとの見解を示した。ダウ平均の構成銘柄では、ゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースが買われた。

米商務省が29日発表した2023年1～3月期の実質国内総生産（GDP、季節調整済み）確定値は前期比の年率換算で2.0%増だった。改定値（1.3%増）から0.7ポイントの上方修正だった。個人消費を従来から引き上げるなど米景気の底堅さが意識された。クレジットカードのビザ、機械のハネウェル・インターナショナルなどが買われた。一方、半導体のインテルと顧客情報管理のセールスフォースは下落した。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに小幅反落し、前日比0.419ポイント安の1万3591.331（速報値）で終えた。

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