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FRB、引き締めのさらなる減速へ-追加利上げどの程度必要か議論も - ブルームバーグ

米金融当局者はこのところのインフレ鈍化の兆しに勇気付けられ、1月31日-2月1日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)会合では、2会合連続で利上げペースを落とすとともに、物価抑制のためにあとどの程度の追加利上げが必要かについて議論する構えだ。

  さまざまな経済統計からはインフレがようやく減速しつつある様子がうかがわれ、当局の金融引き締めキャンペーンは効果を発揮しているものと見受けられる。ただ、失業率は50年ぶりの低水準にあって、労働市場の需給逼迫(ひっぱく)も続いていることから当局には戸惑いもある。  

  昨年12月の会合で、それまでの4回連続の0.75ポイントから0.5ポイントに利上げ幅を縮小した金融当局は、次回会合で0.25ポイントにさらにペースを落とすと見込まれている。しかし、景気や物価を巡るまちまちのシグナルによって、先行きどの段階で引き締めを停止するかの議論は複雑になっている。

  米金融当局者は昨年12日に公表された四半期経済予測で、現行4.25-4.5%のレンジにあるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標について、今年は中央値で5.1%に引き上げる見通しを示したが、投資家は引き続きこうした予想に懐疑的だ。

The Fed's December Dot Plot

  ブレイナード連邦準備制度理事会(FRB)副議長は19日にシカゴで行った講演で、「このところの鈍化にもかかわらず、インフレ率は依然として高水準にあり、それを安定的な形で確実に2%に戻すにはしばらくの間、十分に景気抑制的な政策が必要だ」と指摘した。

  ブレイナード副議長は次回およびその後の会合で支持するであろう利上げ幅に言及しなかったが、他の当局者はもっとはっきりとした姿勢を打ち出している。いずれも今年のFOMCで投票権も持つダラス連銀のローガン総裁とフィラデルフィア連銀のハーカー総裁は18日、追加の引き締めを支持しつつも利上げのペースを落とすのが望ましいとの考えをそれぞれ示した。

  一方、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は19日、インフレ率が2%に向けて鈍化するよう「金融政策にはまだ行うべき仕事がある」と語った。

  投資家が織り込むターミナルレート(金利の最終到達点)は当局者の見通しを若干下回る4.9%前後。米金融当局の利上げが奏功しつつあることを示唆する一連の物価統計がこうした見方の追い風となっている。

  マクロポリシー・パースペクティブズのジュリア・コロナド社長は、3月の次回四半期経済予測公表時までに「一部の当局者は市場の見方に近づいているのではないか」と話した。

US Consumer Price Data Consistent With Moderating Inflation | CPI figures suggest inflation has peaked, give Fed room to slow rate-hike pace

  当局者の間の見解は分かれつつある。新型コロナウイルス禍に伴う不均衡が是正の方向にあるとみて、どの程度の追加措置が必要かデータを基に判断したいとする立場がある一方、高インフレは根強く、物価上昇の再燃を予防するためには景気抑制的な政策をしばらく続ける必要があると懸念する一段とタカ派的な姿勢もある。

  いずれにしても現時点では、誰も引き締めサイクルの休止を提唱する段階にないのは確かだ。

Goods vs. Services | US goods inflation slows as costs of services rise

 

原題:Fed Set to Slow Hikes Again and Debate How Much Further to Go(抜粋)

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